頑張れ!あかりちゃん
第1章 頑張れ!あかりちゃん
「そりゃそうだ…親友が倒れたら心配するだろ?」
「はい…でも綺麗になりたくて…」
「まあ、気持ちもわからなくはないけど、高校生だって成長する時期だし…山下はそのままでも充分可愛いじゃないか」
「えっ」
萩本先生は私の反応に「え?」という表情をした。
「だって私太ってて…お尻も大きいし、なんか…」
「なんだ、そんなこと気にしてたのかぁ。そりゃ人には好みはあるけど…」
「先生はっ?先生はどう思いますか…?」
「えーと、それは教師という立場上言っていいのか…つまり…その、俺が身体のことどう思うかってことだろ?山下の…」
「はいっ」
先生は「そんな元気に返事されても…」と手で口を覆うようにしたあと、顎に手を当てて照れ隠しをしているようだった。
「良いと、思う…」
「本当ですかっ?」
「…2度は言わないっ!ほら、元気があるなら帰る準備をしなさい…っ」
「はい…っ」
私、朱理っていいます!
ぽっちゃり体型に悩む高校1年生。
ですがっ!
しばらくはそのままでいいかなって思う。
バレー部は結局やめちゃったけど、いい経験だったし…。
これからも先生に振り向いてもらえるように頑張ります!
私みたいに倒れたくない子!
くれぐれも無理なダイエットは禁物だよ!