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histoire d'amour eternel

第11章 証



「真っ暗過ぎだろ……ったく。」


君が消えて、5回目の“君の海”。


「こんな真っ暗な海眺めてっから消えてしまうんだっつの」


なんて、海に向かって君にボヤくのも

5回目。



―――君が消えて。



私は、今まで以上に無理して笑う技術を身に付けた。


笑いたくもないのに、笑ってられる。

笑顔なんか零す気分じゃないのに、笑顔が出せるようになった。


嘘笑いが凄く女優ばりに上手になった。




だけど




君を想う時間は、24時間へと増えた。

君の事で流す涙も増えた。

君を探す気持ちも。



「泣き虫だから放って置けないって言った癖に…。


ほったらかし過ぎるし。…バカ」



またもやボヤき、君が吸ってたマイセンライトに火を点ける。




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