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histoire d'amour eternel

第11章 証

一瞬で煙る香りで、最後に見た君の横顔が脳裏に浮かぶ。


君の横顔を思い浮かべながら、携帯に遺る君からの最後の言葉を開いて



「答え…いつ言えばいいわけ……?」



真っ暗な闇の海へとポツリと零す。



「私の気持ち、いつ君に伝えればいい?
さっさとしなきゃ…他へ行っちゃうよ?

消えてる場合じゃなくて、早く隣りに戻って来てよ」



煙草の煙が、君という残像に見えて来て。

残像に向かって、ほぼ愚痴。



「泣いても君、傍に居ないじゃん」


「俺が居るからって言った癖に、肝心な時君、居ないじゃん」




「ほら……」



「私……今、泣いてるよ………?」





……早く……




ポンポンって頭叩いてよ………









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