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histoire d'amour eternel

第18章 今だけ



「嫌なら手、離せば?」


軽く睨みながら言ってみたけれど



「なぁ、今日は何座が見える?」


「…………。」


あたしの話はいっそ無視。


だけど。


繋いだ手を離そうとしない手に、ほんの少し頬が綻ぶ。




「星座、言うけど分かるわけ?」


「分かるわけないじゃん」


「…じゃぁ聞くなよ…」


「お前が教えてくれりゃ、分かるようになるかもじゃん」


「あぁ…。じゃぁ、どれだったら分かる?」


「星」


「…うん。

その星の、どれだったら分かる?」


「星」


「………ハァ」


「溜息吐くな」


「静かに星、見てようよ」


「教える事、放棄すんなー?」




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