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histoire d'amour eternel

第23章 星 *hikari*

そんな君は今も、


俺の目の前を凛と背筋を伸ばし、彗星の如く綺麗に力強く走る。


いつもは振り返る君も、一切振り返らず走る。



俺との距離はいつも離れても一定だったのに


どんどん走り去る君に向け、手を伸ばす。







待って








行くな








行かないでくれ







お願いだから傍に…






そんな想い・願いは君に届く事なく

俺の視界からは君は消え




俺の瞳には、曇った空が一面と広がる。





……星、見たかったな……




空を見上げる瞳をそっと閉じ、君を掴む事も出来なかった右手を

ギュッと握る。



そして、心の中で思う、想い。












―――走れ……愛結。

















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