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histoire d'amour eternel

第28章 紫丁香花

愉しんでる空気感の中


君からの、

降る口づけに応えれば、響くリップ音。


そっと優しく頭を撫でられれば、私の顔にもこれ以上のない幸せ笑顔が溢れ出す。



「もう、すっかり桜も散ったな」


「そうだね~」



すっかり、先日までの優美に咲き誇っていた桜も今ではすっかり地に舞い

ピンク色を纏っていた木々も、次こそは我も我もと


可愛らしい若葉が芽吹き始める。


その木元。


一面に生い茂るように植えられた



紫丁香花。



甘い香りがふわりと吹き付ける風に乗って


鼻腔を掠める。




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