
histoire d'amour eternel
第28章 紫丁香花
1人、安堵の息を漏らし上機嫌になるあたしに、フッと軽く笑う君は
「俺も。好きだよ」
優しく私の頭を撫でる。
その瞬間。
ふわりと舞う風に乗り、私の心の中に抱いてた不安要素も一緒に風と共に去り
目の前で揺ら揺ら揺れながら、高貴なカラーを堂々と放つ紫の紫丁香花。
白の、純潔漂う白の紫丁香花。
2つの紫丁香花の香りと共に、私の心の中は
幸せの香りで満たされる。
目の前の
緑々しい葉を元気に彩付けた桜の木の下で
優しく、純粋に咲き揺れる紫と白の紫丁香花を2人
手を繋ぎながら、再び無会話のままこの空気感に酔いしれる。
何も語らず
何も聞いてはないけれど
きっと、君と今、心で思う事は自惚れかもしれないけれど
一緒。
なんじゃないかなっていう自信が、少しある。
きっと、君も。
綺麗だな。
幸せだな。
そう、思ってくれてるはず。
