
histoire d'amour eternel
第30章 熱中症
スッとゆっくり離れる唇と共に
ゆっくり閉じた瞳を開ければ
そこには、目を細め優しく微笑する、君。
――なんだか。
念願の。
やっと、念願の…キスだけれど
嬉しさと恥ずかしさが入り乱れ
コツン――
君の顔が直視出来ず
君も、何だか照れ臭そうに
お互い同時に額と額をぴったんこ。
「「えへへッ」」
何の笑いか分からないけど
ふたり、同時に込み上げる。
すると君は、ゆっくりあたしから離れ
大きな掌であたしの右頬に触れ
「遅くなったけど」
……?
「誕生日、おめでとう」
「!!!!?」
まさかの…。
思いがけない、まさかの言葉に驚きのあまり言葉が出ないあたしにクスリと笑い
今度は
「俺からの、誕生日プレゼント」
―――――チュッ
リップ音と共に触れる、ソレ。
