
I'll protect you.
第24章 今と昔
私とシン君って…
カップルに見えてるのかな…?
それはそれですっごく嬉しいけど…
このメンバーじゃなかったらもっと嬉しかったのに!!
シン君の背中に顔を埋めて絶対に顔が見られないようにしていると、シン君は楓達に優しい声で言った。
「ごめん。二人にさせてくれないかな…?」
…え?
思いもしなかったシン君の言葉にまた心臓がうるさくなって、シン君に聞こえそうなくらい…
『そうだよね!ごめんね、引き止めて!
ごゆっくり!!』
楓軍団はパタパタと急ぎ足で去って行った。
シン君はクルッと私の方に向き直った。
「これでよろしいでしょうか?」
そう言って、いたずらっ子な笑顔を私に向けた。
『うん…。ありがと』
私は赤くなった顔を必死に手の甲で隠した。
そして、シン君と私は駅へと向かった。
