I'll protect you.
第27章 過去
片付けを済ましてみんな各自ゆっくりしていた。
カナはシン君のファッション雑誌を読んでいる。
シン君はロフトにあるベッドで横になりながら携帯と睨めっこ。
コウキ君もロフトにあるベッドを背もたれにしてくつろいでいた。
鳴り止まないLINEの着信音
シン君は溜息をついていた。
「シン、またLINE攻撃くらってんの?」
下にいた私達にはロフトにいる二人の様子は見えない。
「そう…」
シン君の疲れている声、相当まいってるんだな…
「どうせ、また会いたいとかだろ?
行ってハッキリ言ってやれば?」
デート…?
ハッキリ言う…!?
もしかして、シン君の好きな人なのかな……
そう思っただけで心臓を鷲掴みされてるみたいに苦しくなる
すると、カナが私をジッと見つめた。
「……ユウ?」
『ん?なに?』
「……どうしたんだよ」
『何が?』
カナの指が私の頬を撫でる
「なんで、泣いてんだよ……」