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I'll protect you.

第27章 過去

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「ユウちゃん、いっぱい泣いたねー」



カナは自分の服の、私が涙で濡らして色が濃くなっている部分を見ていた。



『これからコンビニ行くのに左肩だけ色違うね!

飲み方汚い人みたい!』



「いくら汚くても、

こんなこぼし方します!?」



冗談を言いながらコンビニに向かって歩いていく。



さっきまでモヤモヤしていたことが嘘のように心が軽やか。



やっぱり、カナは私のお兄ちゃん……


1番欲しい言葉をストレートに言ってくれる。



この10年間、私に何か言ってくれる人はいなかった。



きっと、私はちゃんと叱ってくれる人が欲しかったんだ。





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