I'll protect you.
第27章 過去
時刻はすでに22時半を過ぎていた。
みんな何時に帰るのかな?
どうやって話を切り出せばいいのかな?
そんなこと考えてると、カナが私の隣にドカッと座り、私の頭をワシャワシャと撫でた。
「…二人ともちょっと下りてきてー。
ユウから大事な話があるんだ」
二人はロフトからゆっくりと下りてきた。
テーブルをどけて広々とした空間を作り、みんな胡座をかいたり、足を伸ばしたりしている。
「話って?」
シン君の低い声が緊張感のあるこの空間に響いた。
私はゆっくり口を開けて、声を絞り出した。
『この10年のこと…
ちゃんとみんなに話すね……』
みんなは頷いて私を見た。