I'll protect you.
第27章 過去
『……みんなが知っての通り、私はあの日お母さんを亡くしてあの家で一人になったの。
来る人来る人みんなが私を見て哀れんでた…
まだ、小学一年生だった私はお父さんに引き取られたんだ。
みんなに言ったら、行きたくなくなっちゃうし、
みんなとの最後は悲しい別れじゃなくて、
また会えるんだって思いたくて別れを告げなかった。
今となっては、私の身勝手な行動でみんなを困らせちゃってごめんなさい……
そして、私は昔お父さんとお母さんと私が住んでたマンションに帰ったの。
お父さん、すごく優しくてね、
お母さんと離婚する前、私に虐待をしてたことを微塵も感じさせないくらいすごく私に尽くしてくれてね
お父さんも考え直してくれたんだって嬉しかった。
最初の2年くらいは、私とお父さんで協力しながら生活してた。
でもね……
私が小学三年生になった頃から、お父さんの帰りがだんだん遅くなり始めたの。
その頃からなのかは、わからないけどお父さんに恋人ができたの……
私もお父さんを応援したし、結婚も考えてるって言われた時は、喜んで賛成したんだ…
ここまではすごく順調で私も微笑ましかった……