テキストサイズ

I'll protect you.

第31章 近い⇔遠い

________________________________
____________________
__________




あれから、チャイムが鳴って私達は教室へ戻った




コウキ君と話した結果




「噂はほっとこう。

めんどいし、

この学校にシンの好きな人がいるなら噂を撤回したいだろうし

あわよくば、好きな人が誰かわかるかもよ」




と、いう話になったのだった




いつもなら、アホなことばっか言ってるコウキ君が真面目に相談に乗ってくれたことが意外で



これは夢なんじゃないかと思うくらい……




『こないだまで子供だったのにな……』




一気に大人になってしまったようなそんな気がした




朝のHRを終えて、各自移動教室



鞄を持って席を立つと後ろから鞄を引っ張られた



『優、話があるの

今いいかな?』



後ろで私の鞄をギュッと掴む楓を見て、私は二回頷いた




私の前を歩く楓についていくと、人気の少ない屋上へと続く階段のところで立ち止まって私に向き直った。



楓はひと呼吸おいてから、意を決したように言葉を紡いだ




『優と心くんは付き合ってるの?』




楓の瞳に光がなかった。





ストーリーメニュー

TOPTOPへ