I'll protect you.
第32章 クマVSバカ3人+神
「まぁ、ど~してもわからないところがあるなら…
教えてあげてもいいかなぁ~?」
~~!!
ただ、私達を笑いに来ただけじゃない……!!
こんなクマなんかに絶対に勉強なんて教えてもらわないんだから!!
────その時……
「その必要はありません。
俺が教えますから」
クマの方を見ていた私達は一斉に神の声が聞こえた方に向き直って手を合わせて拝んだ
「熊田先生。
そんな言い方あんまりです。
こいつらだって頑張っています。
それなのに、赤評価確定なんて正直腹が立ちます」
シン君は教科書を閉じて、クマを鋭い眼光で睨み付けた
シン君がバカな私達を庇ってくれている…!?
神様シン様王子様
そんなシン君にクマは気を悪くしたのか、少し荒い口調で言い放った
「日向、友達を選んで付き合った方がいいんじゃないのかぁ?
お前の学力も下がってしまうぞ?
こんな下から数えた方が早い連中と3本の指に入る日向が一緒にいるなんて先生は心配だ」
「先生はこいつらを馬鹿にしすぎです。」
「なら、数学のテストで90点以上とったらこいつらの見方も見直してやろう。
謝ってもやる。でも90点以上とったらな」
するとシン君はニヤリと不敵な笑みを浮かべた
「言いましたね。
じゃあ、俺達からも条件があります。
こいつらが90点以上とれば……
熊田先生を
ぷーさん
と、呼ばせていただきますね……?」
シン君は自信に満ち溢れた表情でクマに一歩ずつ近付いた。
「まさか、こいつらに90点以上取られるのが怖いと?
こいつらはバカなんですよね?
赤評価確定なんですよね?
なら、何も先生が恐ることはないのでは?」
クマよりはるかに背の高いシン君をクマが首を折れそうなくらい上に向けていた
「こいつらに90点なんて……いいだろう…。
こいつらはせいぜい取れて50点だ」
「約束ですよ。
熊田先生」
期末考査
猛勉強の予感です……