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I'll protect you.

第32章 クマVSバカ3人+神

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「よし、お前らはこの問題やってて。

俺が食器洗っとくから」



「「マジで!?」」


学校が閉まるまで教室で勉強会をして、そのまま各自一時帰宅


そして、お風呂に入ってからシン君宅に集合して晩御飯を食べて今に至るんだけど……



『でも、一人でやるのは大変だし…

私手伝うよ?』


私は立ち上がってシン君の隣に立つけど、


「23点は座って勉強!」


と、痛いところを突かれて黙って従うしかなかった。



「これわかんねー」



カナが騒ぎ出すとすぐにシン君が来て、わかるまで何度でも教えている。


シン君って教師とか向いてそう……


そんなこと思いながら、伏し目がちのシン君を見てうっとりしているとシン君とバチッと目が合った



「ちゃんと勉強やってるかー?」


そう言って、私のプリントを覗いてくるシン君



『や、やってますよ!』


「じゃあ、これやってみて」



そう言って、ワークの問題を指さすシン君の手を見てまたうっとり


大きくて、細いけど長い指、爪の形も長い……

…本当に綺麗な手



「……ぃ、おーい!」


『は、はい!』


いつの間にか、シン君の綺麗な手は私の目の前でひらひらしていた



「どーした!?」


『いや、ただ手が綺麗だ…なっ…て……』


「……手?」


そう言ってシン君は自分の手をジッと見始めた。

その光景を見てハッとした私は何を言ってるんだろうと思い、急に恥ずかしくなった


『いや、あの……』


「ユウの手って小さいよな」



──ほら! と手の平をこちらに向けてくるシン君


これは……手を重ねてもいいってことなのか……



「こうするんだよ!」



そう言ってシン君は私の手をとってシン君の手と重ねた



「思ってたより小さいなー。

第一関節ひとつくらい違う」



手が触れる


たったそれだけのことなのに


私の鼓動が触れ合った瞬間に早くなるのがわかった




……やっぱり、私は



シン君が好きだなって改めて思う



「はい、じゃあ、これ解こうね」



そう言ってまたシン君は問題を指さした


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