テキストサイズ

I'll protect you.

第33章 10年越しの想い




シン君の言葉が衝撃的すぎて言葉が出ない



私の腕を掴んでたシン君の手は次第に下に降りてきて、私の指とシン君の指が絡み合う




「10年前のあの夜

優に気持ちを伝えようかと思ったんだ。」




『え?』




あの夜って、キャンプの…




「でも、あの頃の俺はみんなでいることを選んだ。

ユウの気持ちに気付いてたクセにな。

ただ、あの頃の俺は欲張りだったんだ。

みんなでって、なんでも全員でいなきゃって思ってた。」




シン君は絡み合っていた指を解いて少し距離をとって私に向き直った





「でも、もう誤魔化せないくらいに

優のことが好きになってた」









そして、シン君は少しの沈黙の後、深く息を吸った










「俺と付き合ってください」









ストーリーメニュー

TOPTOPへ