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I'll protect you.

第34章 初カノ初カレ




「……どうしたの?」



家から出て玄関の扉を背にシン君はぶつけた場所を摩りながらこちらを見た。



いつもと違うシン君が見慣れないけど……




『メガネだったんだね……』



メガネが好きな私にとっては殺人級にカッコイイ……



「うん。

……で、どうしたの?

なんか怒ってる?」




お、怒ってるだと……?


そんなの……




『当たり前でしょ!!!

そんなカッコイイメガネ姿を他の人に見せて!!

私だって見たことないのにズルいよ!!

だいたい、寝るときもそのままだったじゃない!』




私が思ってることをぶちまけるとシン君は真顔のまま固まっている。



……ヤバい


感情的になりすぎて八つ当たりしちゃった……




すると、シン君はニヤッと笑って私の目線に合わせて腰をかがめた



「……メガネ好きなんだ?

じゃあ、毎日メガネで過ごそうかな…?」



黒縁のメガネの奥に見える深い青の綺麗な瞳に見つめられて体が動かなくなる。



「俺のコンタクトは1dayなんだよ」



シン君から発せられた意味不明なコンタクトの情報に、???状態



するとシン君は私を壁に追いやって、私が逃げられないように壁に手を伸ばした



「優の前でなかなかコンタクトを取らないのは……


優の寝顔とかが良く見えるように」



『寝顔!!?

そんなの見てるの!?』



恥ずかしさのあまり下を向くしかない



そんな私にシン君は壁に伸ばしていた腕を曲げて更に近付いてきた



「こーゆうところとかね。

可愛くて仕方ない」




私の顎を持ち上げて無理矢理上を向かされた顔にシン君の顔が近付いてきて



静かに唇が重なった

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