
I'll protect you.
第35章 遊園地
シン君もその場にしゃがみ込むとその子の手を取って優しい笑顔で声をかけた
「お名前は?」
『あい!』
「あい か!
あいは今日誰と来たのかな?」
『お兄ちゃん!』
シン君はあいちゃんの周りを見て、一緒に来ているらしいお兄ちゃんの姿を探した
「あい、お兄ちゃんは?」
シン君がそう言うとあいちゃんは目いっぱいに涙を溜めた
『シン君、あいちゃんのお兄ちゃん探してあげないと!』
「そうだな……。
迷子センターに連れてくか」
シン君はあいちゃんの口角を指で上げた
「お兄さんが、
あいのお兄ちゃんのところまで連れてってあげるからな」
シン君はあいちゃんを片腕に乗せるとメリーゴーランドには乗らずにスタスタと歩きだそうとした。
『王子様!あいね、お馬に乗りたいの!』
シン君のほっぺを掴んでメリーゴーランドに乗ると言い張るあいちゃんに負けて私達は三人でメリーゴーランドに乗ることになった
