
I'll protect you.
第35章 遊園地
明るい遊具が並んでる中で、一つだけ暗い場所
「いや、俺はいいや……
3人で行ってこいよ……」
『シン君、もしかして怖いの……?』
入口から遠ざかろうとするシン君の腕を掴んで顔を覗いて見ると
『顔真っ青……』
「オバケとか信じてねぇし?
暗くたってなんとも思わねぇし?
別に怖くなんか…ねぇよ?」
……嘘ばっかり
頑張って笑おうとしてるけど顔ひきつってるよ……
するとコウキ君が私の名前を呼んで手招きしてくる。
手を立てて私の耳に小声で話しかけてくるコウキ君
「シンな、小学校の修学旅行の時にな
お化け屋敷でお化け役の人に驚かされて
怖くて防衛本能が働いてさ……
そのお化け役の人に空手の技かけまくってボコボコにしたことあるんだよ……
それからお化け屋敷には一回も入ってないんだ」
……小学生の頃のシン君でそれなら
……高校生になったシン君がもしそんなことしたら
その人死んじゃいそう……。
『……3人で行こうか』
シン君って危険人物だ……
