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ショートラブストーリー

第6章 祐香(ゆか)

「友喜、ここ行こ?」

あたしがラブホの前で足を止めると、友喜が戸惑った顔をした。

「え!?だって…え!?」

「もぅ!!早く!」

「あ…はい」

入口を抜けると、パネルで空き状況が表示してあり、かろうじて一部屋だけ空いていた。

部屋に入り、ドアをロックして

「空いてて良かったね」

ほっとしたあたしに、友喜が

「本当に…いいの!?」

「うん。だって服乾かしたほうがいいよ。その間お風呂入って暖まってれば?」

「あ…そういう事…」

ふうっとため息ついて…すぐにクスッと笑ってあたしを見る。

「じゃ、お風呂入ってきます」



友喜がお風呂入ってる間に、上着とジーンズにドライヤーの風を当てて乾かしてみた。

エアコンもちょっと温度上げて湿度下げて。

これで乾いてくれるといいんだけどな。

しばらくドライヤーで頑張ってると、友喜がお風呂から出てきた。

「祐香ちゃん、ありがとう。あとは自分でやるよ」

「じゃあまず頭乾かしてからね」

友喜にドライヤーを渡すと、嬉しそうに柔らかく微笑んだ。

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