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ショートラブストーリー

第6章 祐香(ゆか)

友喜がゆっくり顔を近づけてきて…

唇に軟らかい感触がした。

「んっ…」

何度も繰り返す触れるだけのキス。

友喜の首に腕を回して、ぎゅっとしがみついた。

「祐香ちゃん…」

友喜の声に、背筋がゾクッとする。

普段と違う声音。妙に…色っぽく聞こえる。

「はぁ…んっ、ふ…ぁん」

友喜の舌が口の中に入って来た。

あたしの舌先を突っつき、そのうち絡み合うと、気持ち良くて力が抜けそうになる。

唇が離れて、至近距離で見つめあった。

何だか恥ずかしい。

9月のあの日以来、キスどころか抱き合うこともなかったから…久々すぎて、まるで初めてみたいにドキドキする。

「祐香ちゃん」

「う…うん」

やだ。何か緊張しちゃう。

「俺、今度は我慢するから。嫌だったらちゃんと言って」

「…え…!?」

「もう、嫌な思い、させたくないから…」

友喜の熱のこもった視線と真面目な口調に、あたしはこくんと頷いた。

でも、大丈夫だよ。

あの時より、友喜としたい気持ちが大きくなってる。

友喜の事、受け入れたい。だから平気。

…なんて。恥ずかしくて、絶対言わないけど!!

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