ショートラブストーリー
第9章 貴史
「ただいまー」
「お帰り。あ、貴史くんも一緒?」
「うん。宿題教えてもらうの」
美夜子とリビングに入ると、おばさんが話しかけてきた。
「たかちゃん、着替えてくるからそれまでここで待ってて」
「ん、分かった」
美夜子が自分の部屋に向かった途端、おばさんがあらら、と声を洩らした。
「着替えるとか言って、部屋の片付けでもしてるんじゃないの?」
「今更そんなとこ気にしませんから」
「まぁ…今更、よね」
ふふっと笑いをこぼすと
「あの子の事だから、無理言うことも多いだろうけど、それでも嫌な顔しないで付き合ってくれてありがとね」
「え…?」
ドクン、と心臓が鳴る。
おばさん、俺たちの事知ってるのか!?
「でも、貴史くんにも都合があるんだから。いきなり勉強教えろって言われても困るんじゃない?」
あ…何だ。そういう意味の『付き合う』か。
「大丈夫ですよ。俺も同じ宿題出てるし」
「そう?悪いけど頼むわね」
ニコニコ微笑むおばさんに、少しだけ罪悪感がわく。
別に隠すこともないんだけど、改まって『付き合ってる』なんて言い出しづらくて…
おばさんは、俺が美夜子と付き合ってるって知っても今と同じ態度でいてくれるんだろうか、なんて考えてしまうんだ。
「お帰り。あ、貴史くんも一緒?」
「うん。宿題教えてもらうの」
美夜子とリビングに入ると、おばさんが話しかけてきた。
「たかちゃん、着替えてくるからそれまでここで待ってて」
「ん、分かった」
美夜子が自分の部屋に向かった途端、おばさんがあらら、と声を洩らした。
「着替えるとか言って、部屋の片付けでもしてるんじゃないの?」
「今更そんなとこ気にしませんから」
「まぁ…今更、よね」
ふふっと笑いをこぼすと
「あの子の事だから、無理言うことも多いだろうけど、それでも嫌な顔しないで付き合ってくれてありがとね」
「え…?」
ドクン、と心臓が鳴る。
おばさん、俺たちの事知ってるのか!?
「でも、貴史くんにも都合があるんだから。いきなり勉強教えろって言われても困るんじゃない?」
あ…何だ。そういう意味の『付き合う』か。
「大丈夫ですよ。俺も同じ宿題出てるし」
「そう?悪いけど頼むわね」
ニコニコ微笑むおばさんに、少しだけ罪悪感がわく。
別に隠すこともないんだけど、改まって『付き合ってる』なんて言い出しづらくて…
おばさんは、俺が美夜子と付き合ってるって知っても今と同じ態度でいてくれるんだろうか、なんて考えてしまうんだ。