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ショートラブストーリー

第10章 美帆②

「課長、チョコどうぞ!」

「あぁ、ありがとう」

同じ部署の斎藤さんが課長にチョコを渡してる。

女子一同からのはもう渡してあるから、個人的なものなんだろうけど…

何であんなに堂々と渡せるんだろ!?

義理チョコだから、だよね!?

本命…じゃないよね…。



そんな事を思いながら、同じ部署の子達がチョコを渡すのを横目で見る。

一人で渡しに行くのは緊張するし。

誰かが渡すときに一緒に渡しちゃおう、と思うと、外線が入ったり仕事が立て込んだりしてしまって。

渡すタイミングを図りながら、横目で課長の動向気にして仕事をしていたら…何だか妙に疲れてしまう。

気付いたら、12時。

うわ。午前中、終わっちゃった…。



お昼休憩を取る為に、フロアは人がまばらになる。

もしかして、今がチャンスかも!?

急いで課長の席を見ると…

あれ!?

課長は…もう、いなくなっていた…。

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