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ショートラブストーリー

第2章 高橋

最近真由美ちゃんは元気がない。

今日も席につくなり大きなため息をついた。

仕事が忙しいみたいだけど、それでも仕事帰りに寄ってくれるのが嬉しくなる。

ま、俺目当てじゃなく、ラテ目当てなんだけどさ。

いつもの様にちょいぬるめにカフェラテ入れて…ちょっとイタズラ心がわく。

真由美ちゃんは何が好きかな?かわいい系なら喜んでくれるかな。

とっさに猫のイメージが湧いた。真由美ちゃん猫舌だし(笑)目もクリクリしてて可愛いし。

出来上がりにハートマーク飛ばして…ちょっとやり過ぎたかな。

カフェラテをサーブすると、真由美ちゃんはすっごく喜んでくれた。やった!作戦成功!!

だけど。

「た~か~は~しぃ」

カウンターに戻ると、オーナーが厨房から俺を呼んだ。…やべ。

「お前、まだ客に出すなってモンをよく出したなぁ」

「すみません!!」

「あんなんじゃ女落とせないぞ。…罰として一週間居残りで片付けな」

「えぇっ!?マジっすか!?」

落とすためにやった訳じゃないんだけど~~!

がっくり肩を落とす俺に、オーナーがにやりと笑って

「その代わりマシン使い放題だからしっかり練習しろよ」

「あ、ありがとうございます!!」

オーナーはこういうとこがイイヒトだよなぁ…。人柄に惹かれるって人が多いのが分かる。

んじゃ、期待に応えるべく頑張りますか!!

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