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ショートラブストーリー

第10章 美帆②

「…それで終わりかよ」

次の日。資料室で。

あたしの話を聞いた倉田さんの第一声がそれだった。

「終わりですけど?」

倉田さんははぁ…とため息をつくと、ぼそりと呟いた。

「…何だよ…つまんねぇ話」

はい!?

「結局、体よく振られたって話か」

「体よくって何ですか!?」

口を尖らせて抗議するあたしを軽くいなして

「…で?聞きたいことって何?」

そう。あたし、別に倉田さんに恋バナしたい訳じゃなくて。

倉田さんに確認したい事があって、話をしていたのに。

どうしてこの流れになっちゃったんだろ!?

「あ…えっと…」

どう話そうか考えたものの…昨日の出来事を話した後だから、単刀直入でいいかな。

「あたしの名前で課長に手紙書いたのって、倉田さんですよね!?」

倉田さんを真っ直ぐ見つめると、一瞬驚いた表情をして…すぐに唇の端を上げた。

「へぇ…。さすがに気付いたか」

「何で…?」

つい溢したあたしの問いに、あたしから視線を逸らしてため息を落とした。

「…お前がヘタレ過ぎるからだ」

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