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ショートラブストーリー

第2章 高橋

「こんな時間まで仕事?大変だね…ってどうした!?何かあった!?」

真由美ちゃんは突然ぽろぽろ涙を流して泣き出した。

「あ……な、何でもない…です」

焦ってる俺に、涙を拭いながら答えるけど…。

「何でもないって…泣いてるのに?」

何で強がり言うんだよ。どう見ても『何でもない』様には見えないぞ!?

「こ…これは…大丈夫、だから」

だから!『大丈夫』じゃないだろ!?平気そうなフリしてもバレバレなんだって!!

「ごめんなさい!!」

真由美ちゃんはじりじり後退りした。

このままだと逃げられそうだと直感した俺は大声で引き留めた。

「待って!…そのまま動くなよ!!」

真由美ちゃんの足が止まったのを確認して、俺は急いで店の外に出た。

立ち尽くす真由美ちゃんに近付いて。

「おいで」

返事も待たずに手を掴むと、真由美ちゃんを店の中に引き込んだ。


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