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ショートラブストーリー

第5章 遥(はるか)

「もぅ…慶太、ひっどい」

私はリビングで、頭を机に伏せてぼやいた。

自分で立てなくなるまで攻められて、慶太に服まで着せてもらう羽目になった。

それに。着替え出してなかったから、たんすの中の下着まで見られたし。

今だって、「俺の好み」って持ってきた下着着けてるのがなんとなく恥ずかしい。

「ツラいならベッド行く?」

「大丈夫だから!」

これ以上何かされたら体もたない!!

慶太はお茶を淹れながらクスッと笑うと

「警戒しなくても。はるかの可愛い顔たくさん見れたから、今日は満足してるし」

「…そう」

お茶を持ってきた慶太をみるとジャージ着てて。

「あれ?着替えたの?」

「うん。パジャマ代わりに旅行もってったやつ。遅くなったから泊めてくれる?」

「いいけど…あ!?車!!取りに行けないって連絡してる!?」

「あー…。それ、嘘」

「…はい!?」

理解できなくて、キョトンとする。

「俺、どうしてもはるかと二人きりになりたくて。剣に相談したら、はるかがバス乗るとこがチャンスだって教えてくれてさ…朝、電車で来たんだ」

「はぁ!?だって全然そんな風じゃ…」

「朝会って一番に好きだって言っても信じないでしょ。だからさりげなく話を持ってこうとしたのに、まさかあんな返しされるとは…」

ため息ついてお茶を飲む慶太。

「えぇ!?私が悪いの!?」

「そのあと、バス乗ったら木下さんと速攻飲みまくりだし、休憩ポイントつけばトイレ行っていないし」

「あ…ははっ」

事実だから笑うしかない。

「んで、宴会でチャンス狙えば木下さんとはるかに潰されるし、誰かさん誤解するし」

「それは…」

まさかお酒あんなに弱いなんて知らなかったし…

「今日は諦めて明日こそ!って決意して風呂行きゃぁ現れるし、だけどパニクって告白どころじゃないし」

「うっ…ごめん…」

「風呂上がって機会伺ってたら寝ちゃうし…無防備にも程があるよ」

そう聞くと、私って最悪じゃない!?

「私が悪い…ね」



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