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まとまらないお話たち

第12章 12


みんながみんな、同じ種類の魔法を使うんじゃない。
ドラゴンという種族の中には様々な魔法の種類があって、ひとつひとつにそれを専門とするドラゴンがいた。
戦争兵器…ドラグーンとして、各大陸の王に誘致されたカイルの専門…否、属性は「影」。
影が存在するものなら、単なるそこにある椅子(物)だろうと生き物だろうと何でも操れる。
人なら人の心さえも。
その影を通して自分を送り込み……生命そのものを操ることも可能。
当然、同胞にもそれは使える訳で、敵にしたくない奴らだ。
もっとも、歴史を変えたとされる大事件が起きてからは、影の竜はカイル一人。
人が起こした事件……、その戦争は、数多くいたドラゴンを殺した。
時が経って人々は、ドラゴンの力が欲しくなった各国の王は、辛うじて生き残った竜を大切にしようと異様な規則を作った。
……しかし矛盾がある。
大切にしようとか護ろうとか言っておきながら、戦争の道具にしている。
カイルはタルートに付き合ってだが、自らそれを望んだタルートにエレオスは疑問を感じていた。
大戦争が起きてからは、人々を傷つけないんじゃなかったのか?
……それともやはり、「属性」の「能力」が、騒がせるのか……?
理由は未だに聞けないでいる。
「…そういえば、近く」
さっきは、エレオスの「事典関連」について人々の記憶を少し変えさせた。
と、いうより、忘れさせて貰った。
当然…それで片付く問題ではなく、一応報告はするけれども。
「魔騎兵という組織ができる。魔法と剣。光と闇、二つを統べる騎士で構成される。表向きは、神に仕える教会部隊だ」
「魔騎兵?」
並んで歩いていたエレオスはぴたりと足を止めた。
なんだそれ、変な名前の軍隊だな……。
「ああ。これから何年後か先……。できるだろう」
ドラゴンも人も関係なく、強力な力を持っていると何かを感じるのか。
予言にも近いそれは、しかし本当に力を持っている者が言うのだったら、今まで外れたことはない。
エレオスはカイルの言葉を信じた。
「表向きって辺り……悪い連中なのか?」
「おそらく……。タルートに聞いたんだけどさ、ほら…あいつ、雇われもんだろ?」
「………その、魔騎兵の目的は」
「討伐。生き残った俺達含め……これからの人間社会において悪いものを、消していくんだとさ」
「……へえ」
各国々は、そこを治める王が独自の法を作り国民を束ねる。

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