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まとまらないお話たち

第17章 17


「(まさかユリユシュが貸してくれるとは…)」
上着の下は裸だというのに。
今頃食堂は、鼻血流して昏倒する女性達で溢れているに違いない。
その額には皺が深く刻まれているんだろう……旅程の変更はしないらしいから急いで朝の街中を駆ける。
上着のボタンはもちろん全留めだ。
「(ヤルミルはわからなそうだったけど)」
一番意外だったのはロジオーン。
『人間の女って大変だな』←こんな言葉が出るなんて!
魔族の血が混ざってるシラスは『是非。勿体無いですから飲ませて下さい』だなんて、冗談でも聴きたくない詞を口にしたけれど。
「……」
それにしてもコンビニのような何でもそろう店がこの世界にあるのかわからない。
セクシーな洋服ばかりくれた服屋のオバサンに仕方なく話をすると、
「まぁ! そうなの…それじゃしばらくの間、楽しめなくて残念ねえ。でも上着を羽織らせるなんて当然とはいえ、優しいじゃない…誰なの?」
「白髪の人です。えっと、それより…」
「あらぁ~じゃあ、彼が本命なのね?」
「は?」
「え、何違うの!? もしかして毎晩5」
「断固として、違います」
「うふふ。照れなくていいのよ。ね、ここだけの話、一番おっきいのは…」
「やめて下さい! なんでそうなるんですか……!」
とどのつまり、品物(モノ)を渡してもらうまで30分かかった。

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