まとまらないお話たち
第4章 4
「だって会ったこともない人といきなり、だもん。初対面でいきなり結婚って出来る!? 式、挙げようと思う!? しかも私まだ13! 他の子はみんな自由に遊んだりしてるのに……」
次第に涙ぐんできた少女に、咄嗟にハンカチでも差し出そうかとポケットを探ったが……見当たらない。
というか大体、自分みたいな人間が普段から持ち歩くようなモノじゃなかった。
旅をしていく上で険しい山道とかあるけば、自然界の中で生活をしていけば自然と綺麗な手も汚れていく。
その度にハンカチで拭っていくなど、面倒臭いものでしかない。
そのハンカチも汚れば使えなくなるような消耗品ではあるし。
「でも、父さんも母さんも私の話聞いてもくれなかった。〝大丈夫、きっといいひとだから〟……そんなことを毎日のように聞かされた。直接あの人達だって会っていないのにさ、そんなこと判る訳ないじゃん。やっぱり女のコとしては、本当に好きな人としたいなって思ったの」
適当に相槌を打ちながら、しょうがないだろと口を開きかけて止めた。
そんなこと少女自身わかっているはず。
ま、女というのは常に不憫な生物なんだなというのが聞いていてわかった。
親同士が仲良いから、とか彼女のように国を護るためだ、とかそういう他者的な理由で本人の意思もなく結婚させられるケースは多い。
―――そして逃げてもすぐに捕まるのがオチ。
「………で、気は済んだ?」
別にそんな話を聞こうとも自分は彼女に優しくする気持ちは一切ない。
同情する気持ちも。
そんなもの別に感じられても、彼女だって困るだろうし。
「じゃあ一緒に逃げよう」とか「協力する」とかそんな気持ちは微塵もないので、そのような気取った言葉も出ない。
悪いが自分は、お金持ちのお嬢さんの逃亡劇を手助けるつもりはない。
「……さっきと同じこと言うようだけど、捕まりたくないなら早くここを出るんだな」
けど一応忠告ぐらいはしておくか。
放心状態なのか、こちらを見て何も言わない少女。
恐らくそう言われると思っていなかったに違いないが、世の中はそこまで甘くはない。
心なしか少女は口うるさそうに見えたので、逃げるなら今しかないと思い、テーブルの上に並べて置いておいたプレートと剣を手に取った。
「ごちそうさまでした」
テーブルを離れ、食堂と厨房を仕切る長カウンターにプレートを置く。
次第に涙ぐんできた少女に、咄嗟にハンカチでも差し出そうかとポケットを探ったが……見当たらない。
というか大体、自分みたいな人間が普段から持ち歩くようなモノじゃなかった。
旅をしていく上で険しい山道とかあるけば、自然界の中で生活をしていけば自然と綺麗な手も汚れていく。
その度にハンカチで拭っていくなど、面倒臭いものでしかない。
そのハンカチも汚れば使えなくなるような消耗品ではあるし。
「でも、父さんも母さんも私の話聞いてもくれなかった。〝大丈夫、きっといいひとだから〟……そんなことを毎日のように聞かされた。直接あの人達だって会っていないのにさ、そんなこと判る訳ないじゃん。やっぱり女のコとしては、本当に好きな人としたいなって思ったの」
適当に相槌を打ちながら、しょうがないだろと口を開きかけて止めた。
そんなこと少女自身わかっているはず。
ま、女というのは常に不憫な生物なんだなというのが聞いていてわかった。
親同士が仲良いから、とか彼女のように国を護るためだ、とかそういう他者的な理由で本人の意思もなく結婚させられるケースは多い。
―――そして逃げてもすぐに捕まるのがオチ。
「………で、気は済んだ?」
別にそんな話を聞こうとも自分は彼女に優しくする気持ちは一切ない。
同情する気持ちも。
そんなもの別に感じられても、彼女だって困るだろうし。
「じゃあ一緒に逃げよう」とか「協力する」とかそんな気持ちは微塵もないので、そのような気取った言葉も出ない。
悪いが自分は、お金持ちのお嬢さんの逃亡劇を手助けるつもりはない。
「……さっきと同じこと言うようだけど、捕まりたくないなら早くここを出るんだな」
けど一応忠告ぐらいはしておくか。
放心状態なのか、こちらを見て何も言わない少女。
恐らくそう言われると思っていなかったに違いないが、世の中はそこまで甘くはない。
心なしか少女は口うるさそうに見えたので、逃げるなら今しかないと思い、テーブルの上に並べて置いておいたプレートと剣を手に取った。
「ごちそうさまでした」
テーブルを離れ、食堂と厨房を仕切る長カウンターにプレートを置く。
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える