まとまらないお話たち
第4章 4
ま、少しずつ必要なものはまた手に入れればいいか。
とりあえず今はこの不気味な森を早く抜け出そう。
「…!」
腰に腕がぐるりと回ったかと思えば、今度は重い「何か」が密着する。
「離れろ」
吐息半分。
少しの思いやりも込めずに言い放つと犯人の腕が少しビクッと震えた。
「お願い。連れてって」
くぐもって聴こえるか細い声。
薄い服を着ていた訳ではないけれど、腰から少女の温もりを感じる気がした……なぜ、
「どうしてそこまで俺に構うの?」
素直に疑問を問うと、すぐには答えが返ってこなかった。
「……わからない」
長い沈黙の後で、静かに声が聴こえる。
「けど…1人にはしてほしくない」
そりゃそうだよな。
こんな暗い森でな。
その気持ちは自分も同じ、できることなら早くあの宿屋に戻って荷物を持って…いや、今日は色々とあったし戻る途中で違う宿屋でも見つけてそこで休んでから発つか。
別にすぐさま発つほど忙しい訳ではないし。
……それよりも。
「お願いします…っ」
振り払おうとしても中々その腕は離れず。
…仕方ない、
「あのなぁ…っ」
少々乱暴に振りほどき、体ごと振り返った。
好い加減にしろ、子供じゃないんだから人を頼るな。
自分の面倒は自分で見ろ、……と、言おうとしたが。
「! …」
彼女の腕を掴んでいた力が抜ける。
思わず溜息が出た、…喉まで出掛かっていた言葉はすんなりと引っ込んでしまった。
「………ぅっ………」
少女はその瞳一杯に涙を溜めていて、互いの視線が交差した途端ソレは溢れ出た。
「…うわあぁああん…ッ」
「……」
まさか泣くとは思わなかったから少なからず動揺した。
何か拭えるものはないかとスラックスのポケットに手を突っ込むが何もない。
そりゃ確かに、ここまでかというほど断り続けたが。
「ひどい、ヒドイよっ。別にずっと逃げるのに付き合って下さいとか好きな人の代わりになって下さいとか言ってる訳じゃないのに……。ちゃんと大人しくしてるからっ、迷惑はかけないからっ…」
「(いや、でもねぇ…)」
色々と女は面倒なのはこれまでの経験でよくわかっているし、ましてや城で今までワガママ生活をしていたお姫様だろ?
野宿が嫌とか、もう当然騒ぐだろうしそうなったら一々宿屋をとらなきゃいけないし…金の無駄。
―――とか言うのは別に、ヴィーデの中での決定的理由ではない。
とりあえず今はこの不気味な森を早く抜け出そう。
「…!」
腰に腕がぐるりと回ったかと思えば、今度は重い「何か」が密着する。
「離れろ」
吐息半分。
少しの思いやりも込めずに言い放つと犯人の腕が少しビクッと震えた。
「お願い。連れてって」
くぐもって聴こえるか細い声。
薄い服を着ていた訳ではないけれど、腰から少女の温もりを感じる気がした……なぜ、
「どうしてそこまで俺に構うの?」
素直に疑問を問うと、すぐには答えが返ってこなかった。
「……わからない」
長い沈黙の後で、静かに声が聴こえる。
「けど…1人にはしてほしくない」
そりゃそうだよな。
こんな暗い森でな。
その気持ちは自分も同じ、できることなら早くあの宿屋に戻って荷物を持って…いや、今日は色々とあったし戻る途中で違う宿屋でも見つけてそこで休んでから発つか。
別にすぐさま発つほど忙しい訳ではないし。
……それよりも。
「お願いします…っ」
振り払おうとしても中々その腕は離れず。
…仕方ない、
「あのなぁ…っ」
少々乱暴に振りほどき、体ごと振り返った。
好い加減にしろ、子供じゃないんだから人を頼るな。
自分の面倒は自分で見ろ、……と、言おうとしたが。
「! …」
彼女の腕を掴んでいた力が抜ける。
思わず溜息が出た、…喉まで出掛かっていた言葉はすんなりと引っ込んでしまった。
「………ぅっ………」
少女はその瞳一杯に涙を溜めていて、互いの視線が交差した途端ソレは溢れ出た。
「…うわあぁああん…ッ」
「……」
まさか泣くとは思わなかったから少なからず動揺した。
何か拭えるものはないかとスラックスのポケットに手を突っ込むが何もない。
そりゃ確かに、ここまでかというほど断り続けたが。
「ひどい、ヒドイよっ。別にずっと逃げるのに付き合って下さいとか好きな人の代わりになって下さいとか言ってる訳じゃないのに……。ちゃんと大人しくしてるからっ、迷惑はかけないからっ…」
「(いや、でもねぇ…)」
色々と女は面倒なのはこれまでの経験でよくわかっているし、ましてや城で今までワガママ生活をしていたお姫様だろ?
野宿が嫌とか、もう当然騒ぐだろうしそうなったら一々宿屋をとらなきゃいけないし…金の無駄。
―――とか言うのは別に、ヴィーデの中での決定的理由ではない。
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