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まとまらないお話たち

第5章 5

微笑んだリンの体が光り輝き―――。
「そ、んな……ウソ。」
「…体はオレのものだからな。そこら辺のコントロールは自由にできる」
服装はそのままに。
髪型もそのままに。
けれど、声が変わった。
体が光る前の直前の声は、確かに女の子のものだったのに。
体も女の子の時とは違って一回り大きくなり―――。
「っっ……」
今、目の前にいるのは、完璧に「男」。
先ほどまでの美少女・リンはいなくなっていた。
姿が変わっていた…いや、この場合は、「戻った」というのが正しいのかもしれない。
「ひっ…、ひどいですよ。そんなのっ」
同じ背丈だったのに、こうなると明らかに自分は負けだ。
レピアの唇ががくがくと震える。
少女の時でも怖さはあったが、男に戻ったとなるととんでもない。
4人組パーティーの一人、ロウは見てのとおり火使いで、二人目。
メイもそれなりに魔法を使えて。
不思議な人達だと思った、けれど、一番不思議でかわいそうだったのは。
『リンは…夜じゃねーと、しかも月が出てねーと、元に戻れないんだ』
ロウが、そう言ってた。
本当は男の人なのに、常時女の子の姿でいる呪いをかけられたかわいそうな幻術士さん……リン。

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