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無垢な姫は二度、花びらを散らす~虫愛ずる姫君の物語り~

第3章 弐の巻

 それは嘘ではない。
 他ならぬ公子自身がこの世の無常を痛切に感じた瞬間でもあり、それが祐子やその二人の御子の早すぎる死を知った際の公子の正直な気持ちだったはずだ。

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