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片想い

第18章 色に出にけり

晩秋の風が吹き抜ける屋上

彼女はいつも昼休みに

フェンスにもたれ

朧気に空を見ている

今まで何度この光景を見ただろう。

あまりに美しすぎて

子供の俺は近づいてはいけない気がした。

その姿に惹き付けられて

毎日俺は屋上へ通い

彼女を見つめているだけだった。

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