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禁断兄妹

第63章 聖戦




そんな





「どうした」


悪魔が
薄笑いを浮かべる。



返して


それだけは

返し




「‥‥‥返さない。絶対にな」



ふつりと

何かが切れた感覚


顔を出したはずの水面が
目眩と共に

遠ざかる。


闇に
飲み込まれていく。


「もう一度父親に書かせればいいだろう?

 ‥‥今頃死んでくれてりゃ、願ったり叶ったりだがな」


男は
クツクツと笑いながら

開いたチャックの中から
無造作に取り出した自身を

手の中で

しごき始めた。

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