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禁断兄妹

第65章 聖戦③


それに
眠る萌の身体に触ったあの夜は
兄妹の一線を越える序章

無理矢理萌を組み敷き
絶頂まで引きずり上げた
翌日の夜へと繋がっている。

今の俺と萌があるのは
あの二つの夜があったから

それ以前の俺は
萌にとって
ただの『お兄ちゃん』でしかない。


いまだ熱を帯びている右手

見つめていると
輪郭が霞み
空気に溶ける気がした。

もしも萌の記憶が戻らなければ

俺は

萌の恋人という
今の俺の存在は

消えてしまう


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