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禁断兄妹

第66章 罪と罰



ベッドの傍らの
一脚の椅子

ぽつんと
座る者を待っている。


「無理だ‥‥」


こんな気持ちで
父さんの前には座れない

気持ちの整理がつかない


怒りなのか
失望なのか

悲しみなのか
恐れなのか

わからない
けど

ただ一つ
わかることは

認めたくはないが

俺は
後悔していると
いうこと



「‥‥言えば良かった‥‥」



萌を愛していると

必ず幸せにするから
萌を俺にくださいと


この愛に命さえかける覚悟があるのに

どうして
言えなかったのか


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