禁断兄妹
第73章 君が方舟を降りるなら③
強く抱きしめて
愛していると囁けば
思い出すんじゃないか
眠り姫のように
唇を重ねれば
もしかしたら
そんな衝動に駆られては
思いとどまり
ためらうな
動け
いや
待つんだ
愛してるのに
愛してるからこそ
眠れぬ夜に迷い
もがき
月に吠え
そしてまた朝日の中に
信じた道を探す
『お前だけは、何があっても絶対に離したくない‥‥』
『───離さないで‥‥
黙って身を引くとか、そんなことはもう考えないで‥‥』
『二度と考えない。考えられない‥‥』
二人で誓ったんだ
永遠の愛を
同じ世界を生きると
『柊が好き。
今までも、これからも‥‥ずっと、永遠に、好き』
萌
俺の光
きっとお前も苦しんでいる
心の奥深くに閉じこめられて
もがいてる
俺と同じように
萌
俺達は試されている
その愛は永遠か
刹那か