禁断兄妹
第7章 二回目の絶頂
「く‥‥っ」
お兄ちゃんが顔を歪めて
私の視線から顔を背けた。
葛藤を露にした横顔
歯軋りの音が
聞こえた。
私達の間に
荒い息遣いだけの沈黙が流れる。
お兄ちゃん
迷ってるの
「‥‥くそっ‥‥!」
お兄ちゃんは吐き捨てるように呟くと
うなだれて
両手で頭をかきむしった。
「‥‥だめだ、やっぱり、だめだ‥‥っ」
お兄ちゃんは両手で長い前髪をかき上げながら
天を仰いだ。
そのまま顔を覆って
激しい感情を抑え込むように
何度も
大きく深呼吸する。
「‥‥ごめん、萌‥‥」
顔を覆ったまま
お兄ちゃんは消え入りそうな声で
呟いた。
「挿入れたいとか言ったのは俺なのに‥‥ごめん‥‥やっぱり、できない‥‥」