
禁断兄妹
第78章 恐れずに進め
私のぼんやり発言を
心配されたり面白がられたりしながら
みんなで色々お喋り。
最近はまってることとか
学校や勉強のこと。
私と先輩は大学が同じだけれど
たかみちゃんは美容師を目指していて
高校を卒業してから専門学校に通っているから
その学校の話や
私と先輩にカットモデルになって欲しいという話とか。
「私の夢は柊さんの髪を切ることだから、それまで絶対頑張る!」
たかみちゃんの夢はプロになってお兄ちゃんの髪を切ることらしくて
それは美容師を目指し始めた時からずっと変わらないみたい。
「あ、そのことね、この前お兄ちゃんに言ったら、『じゃあ予約を入れておいて。楽しみにしてるよ』って伝えてって」
「うそー!!」
「やったじゃん西川、カリスマ美容師にもう予約が入ったな」
「私頑張る!!いっぱい練習して絶対絶対上手くなる!!」
たかみちゃんは立ち上がって大興奮
すごく喜んでくれて私も嬉しい。
「西川が柊さんの髪を切れるくらい上手くなるまでは、俺は虎刈りとかにされちゃうんだろうなぁ」
「ふふ、先輩の虎刈り、ちょっと見たいかもです」
「俺も一ノ瀬のしめじみたいなオカッパ見たい」
「虎刈りにもしめじにもしません!!」
三人で笑って
食べて
飲んで
楽しくて
笑顔と笑い声がキラキラ
そしてふっと
このキラキラに懐かしさを感じて
眩しい
一人
時が止まる
