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禁断兄妹

第80章 つがいの鳥②



そして
家のドアから出て行く音がして
臨一朗は
朝になっても帰ってこなかった。

そのまま夜になっても
家に帰ってこなくて

こんなことは
結婚して以来初めてだった。


「これを夫婦喧嘩と言うのかしら‥‥」


この七年間
私達は一度も喧嘩をしたことがなかったから
よくわからなかったけれど
これがそうなのだろうと
思った。


「それにしてもよく降る雨ね‥‥」

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