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禁断兄妹

第83章 つがいの鳥⑤



その日の夜には
ツトムさんから
手紙はあの後すぐに高木和虎さんへお渡ししましたと
報告があって

大変喜んでいました
泣いてお礼を言っていました

そう聞いて
良かったと思いはしたけれど
心を占めているのは
臨一朗との別れの悲しさだけだった。

半身をもがれたような喪失感に漂いながら
この部屋で死んだように寝起きするうちに
一か月もかからず
離婚は成立した。

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