禁断兄妹
第9章 運命の出会い
日曜日
俺は父さんの車に乗っていた。
ピカピカのアウディは俺のお気に入り
久しぶりに助手席に乗ることができた俺は気分が良かった。
「まず迎えに行って‥‥戻ってきて飯にするから」
「ふうん‥‥随分田舎に住んでるね」
「‥‥」
窓の外の景色は緑が多くて畑も見える。
俺達の住む都会的な風景とはかなり違っていた。
「気に入らなかったら、無理する必要はないから。ただ礼儀は欠くな」
父さんは前を向いたままそう言った。
「うん」
前方には海が見えてきて
夏の日差しにキラキラと輝いている。
そんな風景が
俺の心をいつになく和ませた。