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柊が出て行って
しんと静まった部屋の中

残された私はミネラルウォーターを持ってきて
まだ柊の温もりが残るソファに座り
窓の外を眺めた。

音のない世界に
ゆっくりと落ちて来る雪

綺麗

光も届かないような深い深い海の底に降るというマリンスノーは
こんな感じなのかもしれない

海の底にたゆたいながら
降りしきる雪に
時を忘れて魅せられる。

ねえ柊

私はお父さんの代わりにも
お母さんの代わりにもなれないけれど

私はここにいる
あなたの全てを愛している

柊

あなたのどんな表情も
傷も涙も
笑顔と同じように
愛しているのよ