禁断兄妹
第91章 禁兄 The Final~Love Never Dies~①
電気を消してベッドに入って
目を閉じたけれど
眠たさは全然感じていない
むしろ心も身体も熱を持って
目が冴えている感じ
じんと疼いたままの胸を抱いて
私は何度も大きく息をした。
気持ちが高ぶって興奮状態になっているのか
なかなか眠気は訪れなくて
何度も寝返りを打つ。
三十分以上たっても
やっぱり眠れなくて
柊はどうしてるかな
もう寝ているかな
まだ起きていたら
もう少しお喋りしてくれないかな
もし寝ていたら
黙って戻ってくればいい
ついに私は起き上がった。
柊が寝ているかもしれないから
音を立てないようにして
リビングへ
静かにドアを開けると
さっきと同じ仄かな明るさ
でも物音はしない
柊
起きてるかな
気配を探るように
私はその場で耳を澄ました。
「‥‥はあ‥‥っ」
熱を帯びた吐息が
微かに聞こえた。
えっ‥‥
「‥‥っ‥‥」
甘苦しい息遣い
柊
もしか
して
「‥‥萌‥‥」
押し殺した
呻き声
柊
私の身体が
心が
一瞬にして炎に包まれ
グラスが
爆ぜた