禁断兄妹
第91章 禁兄 The Final~Love Never Dies~①
「全部挿入ったよ、萌」
「ああ‥‥はあっ、はあ‥‥っ」
「きついか‥‥?」
胸から顔を上げ
燃えるような瞳で
私の反応を見守っている柊
「ううん‥‥感じ過ぎちゃうだけ‥‥」
「七年ぶりだけれど、萌の身体は変わらず感度がいいね。いっぱい感じて、イってごらん」
甘い囁きと共に
埋め込まれている二本の指が浅瀬までゆるりと退いて
内壁を擦るように小刻みに動きだした。
「あんッ、そこは‥‥ッ!」
不意打ちの刺激に全身が強張る。
「ちゃんと覚えてるんだな‥‥可愛い」
蘇る愛の記憶
そこは柊に何度も愛され
絶頂へ導かれたところ
追い打ちをかけるように
クリトリスに押し当てられている指先も
同じ動きを始めて
「あああッ!」
柊の両手で挟み込まれたそこに
逃げ場のない快感が集中し
またたく間に登り詰めていく。
「はあ、はあ、柊、だめ、イく、イっちゃうッ」
「見ててあげるから、イってごらん。何度でもイかせてあげるから」
「柊、あ、イく、もうイっちゃう、柊っ」
乱れる私をその瞳に映し
静かに頷く柊
狂おしい眼差しに見守られながら
一気に高みまで駆け上がった身体
ふっと足元の階段が消え
宙に浮く感覚
「しゅ、う‥‥ッ!」
パアンと音が聞こえそうな激しさで
弾けた快感
息も時も止まり
舞い上がった星屑の向こう
星よりも美しく煌めく
愛する柊の瞳
ぎゅっと収縮していく身体の内側に
動きを止めた指をはっきりと感じながら
絶頂の余韻を存分に受け止め
そして私は
身体の力をほどいた。
「‥‥はあっ、はあっ」
柊の逞しい胸の中に倒れこむと
しっかりと抱き留められて
「萌のイく姿は本当に可愛くて綺麗だ‥‥たまらないよ」
陶然と囁き
なだめるように頭や背中を撫でてくれる柊
その広い胸に漂う身体を預け
息を整えていた私は
俯いた視線のすぐ先に
思いがけず柊自身を見た。
はっと息を呑むほど
さっきよりも大きくなったように見えるそれは
はち切れんばかりに怒張して
固く屹立していた。
達したばかりの身体の奥に生まれた
込み上げるような熱情
私はそっと両手を伸ばし
合わせた手の中に
柊自身を包みこんだ。