禁断兄妹
第92章 禁兄 The Final~Love Never Dies~②
俺は萌を布団の上におろすと
掛けてあったコートへ歩いて行って
そのポケットから例の和虎からのプレゼントを取り出した。
それを手に萌のもとに戻った俺に
萌は不思議そうな顔をしている。
「これはね、コンドームだったんだ」
小さな紙袋から小箱を取り出して見せると
萌は瞳を瞬かせ
そしてくすりと笑った。
「‥‥だからその紙袋の中を見た時、笑ってたのね」
「ああ。あの時はコンドームが入ってるなんて萌には言えなかったから、目薬ってことにしたんだ」
「今はもう、言えるのね‥‥」
穏やかな喜びに満ちた表情を浮かべた萌
───我慢しないでね。何でも話してね。私にもっと甘えて‥‥───
いじらしい言葉が胸に蘇る。
確かにあの時と今では
萌に対する俺の心の解放感は
全く異なっていた。
「ああ。萌には涙も見せてしまったし、口の中にも出してしまったしね‥‥取り繕ったり変な遠慮をすることはもうないよ」
嬉しそうに頷く萌と微笑みあい
俺は既に固く屹立している自身に
萌の目の前でゴムをつけた。
「萌が欲しくて、もうこんなになってる」
二度達したことも忘れそうなほど
もう完全に滾っている自身に手を這わせ
萌へと視線をあげると
一緒に俺自身を見ていたその視線が浮かび上がり
熱く絡み合う。
「私も‥‥」
夢見るように潤んだ瞳
萌はしとやかに横に倒している両足を
じりっとすり合わせた。
求めあう身体と身体
時は満ちた
二人柔らかに抱きあい
そのまま向かい合うようにして
布団の上に横たわった。
「一緒に、一つになろう」
俺は萌の太ももの間に自身を滑り込ませ
入り口に先端をあてがった。
「俺は上へ伸びあがるようにして、萌は身体を沈めるようにして‥‥お互いに身体を進めて、一つになろう。こうすれば萌の好きな、一緒に感があるだろう‥‥?」
「柊‥‥」
泣き笑いの表情に
その瞳を細める萌
「嬉しい。ありがとう柊‥‥」
「さあ、おいで。俺も行くよ‥‥」