
禁断兄妹
第14章 地獄への入り口
「母さんの体が弱いのはもとからだろ‥‥じゃあ何で結婚した‥‥?
何が入院がちですれ違いだ‥‥笑わせるな‥‥
あんたがもっと見舞いに来れば、本当は良くなったんじゃねえのか?!」
「‥‥っ」
「萌が、あんたの子‥‥?
どうしてそんな大事なことを今まで黙ってた?どうして俺を騙した?
‥‥今更勝手なこと言いやがって!!!」
俺はその辺の棚にあった花瓶をひっつかむと
父さんめがけて
力一杯投げつけた。
すんでのところでかわした父さんの顔の横で
甲高い破裂音とともに
砕け散るガラス
「黙ってんじゃねえよ!!!なんとか言ったらどうだ!!!」
