禁断兄妹
第16章 悪戯 ※※柊side※※
今日は夕方からバイトが入っていて
夜遅くなる
明日も終日バイト
もしかしたら家に帰れないかもしれない
ごめんな
ついに作ったメールは
曖昧で
嘘ばかり
今日のオーデションは
夕方には結果が出て終わるし
明日もレッスンがあるだけで
バイトなんてない。
俺は何がしたいんだろう
自分でも呆れて
鼻で笑ってしまう。
そして俺は最後に入れた
ごめんな
の一言を消して
送信した。
萌
お前も俺のように
傷つけばいい
お前の悲しむ顔が
見たいくらいだ
俺はバッグの中に叩きつけるように
携帯を投げ込んだ。